内圧対応推進菅
セミシールドパイプSSP

近年、地球温暖化に起因する異常気象などの影響により各地で急激な集中豪雨が頻繁に起こっており、現状の道路排水設備及び雨水管路などでは十分に対処できずオーバーフローによる冠水などその改善や機能向上が強く要望されています。一方、農業用水パイプラインでは市街地における布設でもこれまで主流であった開削工法に代わり推進工法による施工が要望されています。

大口径による雨水貯留管の布設などで貯留方式を採用した場合や、農業用水パイプラインに使用する管体には内圧が作用しますが、設計上必要な内圧の規定が一般推進管ではなされていないという問題がありました。
セミシールドパイプSSP(JSWAS A-8)はこれらの問題に対応する経済的な推進工法用管材として、内圧が作用する条件に対し有効な機能を有しています。

1.高強度で均質なコンクリート構造を確保

水セメント比が24〜29%のドライコンクリートを使用して、遠心力と強力な振動で締め固めを行うので管体強度が大きく均一で緻密なコンクリート体となり、水圧が作用しても透水することはありません。

2.耐アルカリ性及び耐酸性ガラス繊維が全断面に有効に働く構造

セミシールドパイプSSPの管体構造は管体に内圧が作用した時、ガラス繊維、鉄筋及びコンクリートが一体となって抵抗する構造となっており、さらにガラス繊維はロービング状態でコンクリート壁面に隙間なく均質に配置されているので、どの断面をとっても内圧が作用した時に有効に働く構造になっています。

 

3.非常に大きな引き張り強度の部材

管壁(部材)が弾性係数の異なった5つの部材から成り立ち、管壁の曲げ引張り強度が大きくなり内水圧に対する管体性能も増大します。

4.内外圧組合せ荷重

埋設された管体には、内水圧の他土圧や活荷重などを同時に受けます。管体に内水圧が作用すれば管内壁全体に引張り応力が生じ、また外圧が作用すればそれによる曲げモーメントによって曲げ引張り応力が生じます。内外圧が同時に作用すれば、複合作用として管体上下内壁には引張り応力が加重して作用することとなり、管体の強度が不足する場合には破壊に至ります。管体の設計では管体に同時に作用する内外圧の複合作用について検討し、これに対して十分安全であるよう設計しなければなりません。

5.内水圧強さ

6.菅の種類